これは大変よく出来た、本当に素晴らしい作品だったのに、なぜ放送が終わってしまったのだろう。最終回からもう何年も経った先日、古本屋をぶらぶらしていたら、こんな本を見つけた。『錦絵 京都のむかし話』(浅井収編著・蝸牛社)。素晴らしい本だ。明けてみると、かつて自分がテレビで親しんだ世界がそこにはある。アニメのもとのイメージは、この本に収められているような錦絵、浮世絵にあったのだろう。もくじには、「草子洗小町」「百夜通い」「頼政のぬえ退治」「祇王寺」…このような世界に幼心から親しんでいれば、能はそんなに難しくなくなるはずだ。なぜなら、こういった昔話こそ、能の元ネタ、「本説」(典拠の意)なのだから。百夜通いと聞いて何のことだかわからない現代の大人は、一昔前の子供たちより無教養ということになるのではないか。漏れ聞くところ、昨今は幼稚園でも英語にパソコンという。それより子供にはまず日本の昔話なんかいかがでしょう、教育関係者各位。