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2008年03月 アーカイブ

2008年03月07日

多忙

先日、用事があって、多摩の東京都埋蔵文化財センターを訪れた。
そこで驚いたのだが、玄関を入ってすぐのところに、縄文土器が置かれていて、その表面に、不思議なモノが、張り付くようにして描かれている。
なにやら、人とも精霊ともつかぬそれは、バンザイをしているように見える。

これが、去年の夏から構想を温めてきたものの、暮れに目下の目標が「戦争もの」に移ってしまい、当面棚上げ状態にある「芸術家もの」に登場させようと思っていたキャラクターに、瓜二つなのである。

水木しげる氏が、江戸時代の鳥山石燕の絵など見て、自分の捉えた妖怪の感じが既にそっくり描かれていることを知って驚いたというようなことをしばしば述べておられる。ああ、こういうことかと思った。

私は、誠に僭越な表現で恐縮だが、次作の戦争ものは命がけで執筆、上演する覚悟であるので(そういう覚悟でないと許されない作品になる予定であるので)、その後に命があるかどうかわからない。
しかし、無邪気なバンザイで私を出迎えて見せた多摩の縄文人を見て、ああ、こっちも待っている、おちおち死んでもいられぬと少し思い直した。

2008年03月18日

にほんの里100選

にほんの里100選候補地募集」とのことなので、静岡県伊豆市修善寺・湯舟地区(修禅寺奥の院道)を推薦させて戴きました。以下、その内容です。
「修善寺温泉街の中心に位置する修禅寺から西へ5キロメートルほどのところに奥の院・正覚院があります。寺の開祖とされる弘法大師が若い時修業を積んだという場所で、いわば修禅寺並びに修善寺温泉発祥の地であり、地元の人たちに親しまれています。寺と奥の院との間を結ぶ小道は、奥の院道と呼ばれ、傍らを流れる桂川のせせらぎとともに、箱庭のように美しい田園風景を楽しみながら散策することができます。この辺りで採れる地野菜の美味しさは格別。さらに足を伸ばせば、県の天然記念物・カツラの木など、達磨山麓に広がる大自然に触れることもできます。」
寅さんも行けば良かったのに。良いところです。

2008年03月30日

導き

小笠原島に行ってきた。今日、帰ってきたところである。
まだまだ心が整理出来ていない。

この島には、先の戦跡が、今も生きて残っている。このような場所は、この小笠原の父島・母島・硫黄島だけだと、現地のガイド・板長さんが教えて下さった。かの島で戦跡案内をご希望の折は、是非ともこの板長さんをお勧めする。上の兄何人かを兵隊にとられ、うち一人は戦死。5歳の時、終戦。今でも、当地の戦跡研究に没頭しておられるという。こういう方でなければ、わからない事がたくさんある。

またこの島には、人情が残っている。
島を発つ時、地元の方々が港で送ってくれるのだが、あれほど純な人情というものを、私は生まれて初めて見た。
一緒に行った86歳の祖母が、「昔の日本人だ」と言っていた。

そのようなわけで、小笠原こそは今も日本の砦である。と、結論してみるのである。

それにしても、なぜだろう。
祖母が「鯨を見たい」と言い出し、母が連れて行くことになり、私はついでに誘われて、金魚の糞のようについて行っただけの話なのだが。
そこには、実に様々な光景が私を待っていた。朧座の新作で先の大戦を扱おうとしている私にとって、それはあまりにも必要な光景ばかりだったのである。

改めて、見えざるものの導きを感じた。
「書け」と。

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